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​加工方法のあれこれ

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スモークサーモンの加工

 

​ スモークサーモン加工の譲渡を受けた当初は、一般的な加工方法でスモークサーモンを製造していました。しかし、加工に従事する中で幾多の試練に見舞われ、最終的には日本で行われてきた様々な水産物加工の一般的な加工方法の検討と導入、冷凍からチルド中心の加工に移行する事で、他社とは異なる加工方法となりました。

 高鮮度の原料を使用することで、骨抜き後の身割れを防ぎ(鮮度を落とせば骨抜きは容易となり作業性は高まりますが、身割れは酷くなってきます)、調味液への漬け込みから振り塩とすることで旨味成分・色素の流出を防ぎ、燻製については極力タール分(食後に煙臭が残る成分)を除去し、桜のチップにサトウカエデのチップをブレンドする事で煙臭を和らげました。そして、チルドの状態での処理(スライスを含む)・出荷を行うことで凍結による細胞破壊・旨味成分の流出・劣化を防ぐ事を重点に考えました(通常は原料解凍後、最低2回の凍結が必要)。

 

 当社のスモークサーモンは日本の伝統的な加工方法から生み出された、日本の食文化に沿った加工食品です。

燻製の臭い

 

 燻製の臭いを嫌いな方は多数おられます。その事は、日本は木造建築が主であり、建材は常緑樹(スモークする場合は桜等の落葉樹を使用)が使われてきました。その為、火事による大災害も頻繁に起き、火事による煙(常緑樹)の嫌な臭いが日本人の心に染み付いた感があります。煙への嫌悪感は炭の文化が端的に示しています。

 鰹節に代表されるように日本には燻製の技術を使った加工品は多々あります。しかし、日本の水産物で煙の残っている加工品は無いことからも日本人の繊細さがうかがわれます。

​イーエスフーズのスモークサーモン

 ​鮮度・色・食感・香り、どれも従来のスモークサーモンにはない味わいがあります。すべて手切りでスライスをしているため、身の光沢が美しく、弾力がありもちもちとした食感を味わうことが出来ます。燻製でまとったほのかな香りと長く劣化しないきれいな身の色は、近年ではお盆、年末年始などご家族様が集まる行事に喜んでお使いいただいております。

​加工をしながら願うこと

 

 日本人のスモークサーモンとして、日本の食文化に一日も早く浸透し、お盆、お正月、お祝い事等になくてはならない食材として重宝されることを願っています。

​より良い、食べて美味しく笑顔で御腹が満たされる光景が増えますように。

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